深視力用メガネ
深視力用のメガネというのは、上記の1、2の精密な検査を行った上で、三桿法の検査器で正答を得られるメガネということになります。
前述のように、「立体視」の検査法にはいろいろな種類がありますが、この三桿法というのは目標が動く動的な検査法のためか、他の静的な立体視検査法と比較して難しいようです。「偏光指標を用いた立体視検査では問題が無くとも、三桿法による測定では問題がある」、という事例もしばしば起こります。
したがって、屈折(近視・遠視・乱視)、調節(老眼を含むピント合わせの力)、眼位(斜位・斜視)、眼球運動(主に輻輳・開散といった眼の内寄せや外寄せの機能など)などを総合的に捉えて検査をする必要があります。単に屈折異常と眼位のズレを矯正すればよいという単純なものではありません。
そして、上記3の「検査への慣れ(習熟度)」というのも重要な要素になってきます。
特に静的な立体視検査では問題が無く、三桿法による測定でのみ問題がある方は、三桿法の検査器による練習と並行して視機能トレーニングも行うと効果的な場合があります。(参考例はこちらへ。)
また、検査機器への相性の問題というのも少なからずあるようです。
三桿法の検査器には、手動で桿を動かすもの、電動で動かすもの、そして運転免許試験場で使用されるようなボックス式の検査器があります。このボックス式というのが曲者で、この検査器にだけ問題が発生する場合が見受けられます。
単体の三桿法検査器の多くでは、測定距離は2.5メートルになっており、2.5メートル離れた地点から検査器を覗き込みます。対して、運転免許試験場に設置されているボックス式の検査器の場合、同時に静止視力、色覚(信号の色が判断できるかどうか)、深視力が測定できるようになっており、これらをコンパクトに収納するために鏡、プリズム、レンズなどを用いて、光学的に検査距離を確保しています。
この点以外にも、機械の検査窓を覗き見るという行為から、精神的な圧迫感を受けることもありますし、機械近視とも呼ばれる調節緊張の発生、それに伴う輻輳(眼の内寄せ)の喚起、メガネを検査窓に押し当てることによってズレてしまい光学的性能が発揮できない、などの原因が考えられます。
それでも、三桿法による立体視の検査には変わりがありませんので、納得のいかれるまで深視力検査の練習を行ってください。
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