壁に耳あり障子に目あり

  「天に口あり地に耳あり」という似たようなことわざもありますが、
他人は知らないと思っている秘密でも、誰かが知っており、噂は次々に広まるもの。
つまり内緒話のもれやすいことの例えです。
現代では、「壁に盗聴マイクあり窓に盗聴カメラあり」とでも変化しそうな世知辛い世の中ですが、それは置いておいて・・・・

 さて、壁越しに聞き耳を立てるとき、あるいは障子の穴から中を覗くとき、このとき使う耳と目には決まりがあります。
意外と知られていませんが、「利き手」「利き足」があるように、目と耳にも「利き目」「利き耳」は存在するのです。
特に意識せずに、望遠鏡や顕微鏡、カメラのファインダーを覗くときに使う方の目が「利き目」です。
もっとも、国内で見かけるカメラは最初から右目を使うことを前提に作られているようですが、それも、それだけ右が「利き目」の割合が多いということではないでしょうか。
「利き目」を正確に調べるには、
両手を前に出し、出した両手の指で輪を作ります。 両眼は空けたままにし、その丸の中に離れた場所にある目標物を入れます。 これは壁に掛けた時計やカレンダーあるいは壁のシミでも良いです。 その状態で片目ずつ閉じて目標物を見てください。どちらかの目で見た時に、目標物が輪の中心から大きくズレてしまいますね。この時、ズレない方の目が「利き目」ということになります。

  「利き耳」は目に比べると優位性が低いようです。
右耳からの情報は、言語脳である左脳に繋がり(神経は交差しているので)言葉を理解し易いことから、本来は右耳が「利き耳」の場合が多いようですが、生活習慣によって変わっていきます。
会社の新人研修などでは、電話は必ず左で受けるように注意されますよね。それは右手を開けてメモを取ることが出来るからです。その習慣を続けていると、「利き耳」は自然と左になっていきます。
私自身、学生の頃は右で電話を受けていましたが、今は無意識のうちに左で受けるようになりました。
壁に耳を当てて隣の部屋の物音を盗み聞きするときは、おそらく左を使うでしょう。(笑)

 普通の生活では、「利き目」「利き耳」を意識することはまずありません。
特に「利き耳」に関しては全くと言ってよいほど意識する必要もありません。
しかし、スポーツの世界では「利き目」は重要な意味を持つことになります。

 例えばゴルフ。
ゴルフのレッスン記事には、ボールの位置は左かかとの延長線上に置く、とか、パットの際は目の真下に置く、とかの記述がありますよね。
では、実際にドライバーやパターを持ってアドレスしてみてください。片目を交互につむり、右目、左目でボールの位置を確認してください。どうですか?右目で見たときと左目で見たときではボールの位置が違うように見えませんか?
グリップの握り方は、左手のナックルが一つ見えるように、とか、二つ見えるようにとか言いますが、右目で見たときと左目で見たときは違うのです。
すなわち、右利き目の人が、左利き目のプロのレッスン記事を読んでも何の参考にもならないし、かえって混乱するだけなのです。後述しますが、右打ちのゴルファーの場合は左利き目の方が有利です。以前、利き目を左に変えようと努力したというプロの話も聞きましたし、もしかしたら、プロゴルファーは左利き目の割合が多いかもしれません。
 右打ちのゴルファーが左利き目が有利というのには理由があります。
これはずっと以前に、あるゴルフ雑誌で読んだ記事の受け売りなのですが、左目でボールを見るとき、ボールは飛球線の後方に位置することになります。逆に右目でボールを見るときは前方に位置することになります。つまり、左利き目の人は、ボールを上から潰すように打つし、右利き目の人はボールを救い上げるように打つことになるからです。ボールの右後を見る形でスイングすれば自然と右肩が下がり、ダフりやすくなるというわけです。
また、飛球を確認するためには体が開き易くヘッドアップし易いのです。
帝王ジャック・ニクラウスがスイングの開始の際に、「チンバック」というあごを後方にずらす動作をするのは、スイングを始めるきっかけであると同時に、ボールを上から見ようとする動作である、とのことです。
 私も、この記事を読んだのをきっかけに、チンバックを取り入れてみたり、右目をつむってボールを打つ練習をしたところ、見事にダフりが激減しました。
 ダフりでお悩みのゴルファーの皆さん、是非お試しあれ!

 そういえば、中央競馬には右回りと左回りのコースがあり、右回りと左回りでは馬にも得て不得手があるという話を聞いたことがあります。これはやはり利き目に関係があるのかもしれません。
馬の目は人間と違い顔の側方にあり、体の左は左目で、右は右目が担当します。ですから利き目で無い方の目でコーナーを追わないといけない場合は、走りにくいのではないでしょうか。
 人間の場合、陸上競技でも自転車競技でもスケートでも左回りになります。自転車やオートバイ、自動車に乗るときも右折よりも左折の方が簡単に感じます。
これは心臓が左にあるからだそうですが、重心の位置が左によっているということなのでしょうか?

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