近視

無限遠から来た平行光線が、無調節状態の眼において、網膜前方に結像する屈折状態。
眼前に凹レンズをおいて、網膜上に焦点が合うように矯正します。


毛様体筋を働かせない時(無調節状態)に、
1) 角膜・水晶体の屈折力が強すぎる
2) あるいは眼の奥行き(眼軸長)が長い ために 、網膜の手前に焦点を結ぶ状態を近視といいます。
前者は屈折性近視、後者は軸性近視と呼ばれます。
一般的に、弱い近視は屈折性近視(偽近視・仮性近視)、強い近視は軸性近視といわれていますが、 ほとんどの場合は両者が混在している状態である、と最近の調査では報告されています。

近視だと、近くのものは見えますが、遠くのものはぼやけて見えます。
近視の度合いによってその位置は違いますが、眼前のどこかに焦点の合う位置が必ずあるということです。
強い近視だと眼前数センチになる場合がありますが、概ね近方視は良好です。
したがって老眼が問題になる年齢になっても、専用の老眼鏡を必要としない場合が多く、
一概に「近眼=目が悪い」と表現されるのは必ずしも正しくありません。
悪いのはあくまで「遠見視力」だけです。
そういう意味では、遠視の場合は調節力の介入抜きでは眼前にピントの合う位置が存在しないので「悪い」といえるでしょう。

強度近視の場合、眼軸(がんじく)が長くなっています。
眼の奥行きが長い、と表現することもできますが、
眼の外側を形成する強膜(きょうまく)という組織が伸びている状態です。
強膜に密着する脈絡膜(みゃくらくまく)、網膜といった組織も一様に伸びていきます。
当然組織の厚みが薄くなり、眼底部では豹紋状眼底(ひょうもんじょう眼底)が見られます。
物理的な強度が落ちて、網膜が剥がれたり(網膜剥離)、出血(眼底出血)を起こしやすくなるため注意が必要です。激しい運動や継続的な振動を受ける仕事(チェーンソーなど)は避けたほうがよいでしょう。

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