眼鏡・補聴器購入の費用と確定申告
「メガネは医療費控除の対象になるのか?」という質問を受けることがあります。
医療費控除の対象となる医療費の範囲に含まれるものとして、医療用器具の購入、賃借又は使用のための費用で通常必要なもののほか、自己の日常最低限の用を足すために供される義手、義足、松葉づえ、補聴器、義歯等の購入のための費用も含まれるものとされています。
しかし、これらの費用は、医師又は歯科医師等の治療又は診療等を受けるために直接必要なものであることが要件とされています。したがって、眼科医に検眼をしてもらって、その診断書や処方に基づいて眼鏡店で購入される近視や遠視、老眼、弱視などのために使用される眼鏡は、日常最低限の用を足すために使用するものではありますが、医師の治療等の過程で直接必要なものとは認められませんので、医療費控除の対象とはなりません。
メガネに関しては、次の条件を満たす場合に限り、医療控除の対象に含めることが出来ます。
1.対象
治療のために必要な眼鏡であること。
対象疾患名:
弱視・斜視・白内障(術後)・緑内障・調節異常・不等像性眼精疲労・変性近視・網膜色素変性症・視神経炎・網脈絡膜炎・角膜炎・角膜外傷・虹彩炎
この疾患で医師が治療上眼鏡が必要と認めた場合。
2.具体的な方法
病院眼科において「1」に該当すると医師が認めた場合、病院において「疾患名」「治療を要する症状」が記載された眼鏡処方箋を発行してもらう。(所定の形式の処方箋が必要だが、診断書でも可)この処方箋の写しと、眼鏡店の領収書を添付して確定申告を行う。
3.控除額 当該眼鏡代金・全治療費・病院へ行くための交通費の合計のうち、10万円を超えた額が医療費控除の対象になる。交通費は、公共交通機関を利用することに限られ、やむを得ない場合を除いてタクシー代やマイカーのガソリン代などは控除対象にはなりません。また、急行・特急のグリーン料金も認められないことが多いようです。通常電車やバスは領収書が出ないため、日付や金額を書いた詳しい乗車のメモを残しておくことが必要です。
このうち頻度の多いメガネとしては、小児の遠視矯正用のメガネで斜視・弱視の治療に使うもの、網膜色素変性症用の特殊遮光眼鏡があります。
白内障の手術後のメガネは、眼内レンズの移植をした後の眼には認められない場合が多いようです。
補聴器についてですが、本来は、医師の治療等の過程で直接必要とされて購入した場合に限られますが、
難聴者の方は、「病気に罹って医者にかかっても、耳が聞こえないと問診も出来なければ説明も受けられず、治療の妨げになる」のですから、その旨を伝えれば、認められる可能性はあります。
また、治療の過程で直接必要とされる補聴器ではなくとも、医師の診断書(日常生活に補聴器を要する、といった種類のものです)があれば認められる場合もあるようです。
また、医療費には薬店で買った市販の売薬も含めることが出来ます。領収書と一緒に薬の入ったパッケージを保管しておくと良いでしょう。また、歯の治療で、保険の利かない差し歯等の購入費用も含めることが出来ます。
入院の場合は、差額ベッド代は「やむを得ない」場合には認められます。私が数年前におたふく風邪で入院したときには、「感染症だから、大部屋で他の入院患者に移してはいけないと思って個室に入った」とゴネてみたところ(笑)、ちゃんと認めてもらえました。高額の差額ベッド代の掛かる特別室や貴賓室になるとそうはいかないのでしょうが。
以下に医療費控除の可否判定表を記しておきます。
| 種類 |
控除できるもの |
控除できないもの |
| 診療・治療費用 |
●医師に支払った診療費、治療費
●医師の往診費用
●人工透析の費用
●病気が発見された場合の健康診断・人間ドック代 |
●診断書作成料
●通常の健康診断、人間ドック代
●美容の目的のための整形手術代 |
| 入院費用 |
●病院などへの入院費、部屋代
●差額ベッド料金(やむを得ない場合)
●病院から給付される患者の食事代
●入院のための氷枕や氷のうの購入費用
●シーツ等のクリーニング代で病院に支払うもの
●付添を頼んだ人(看護資格を持つ人)への報酬
●上記付添人の食事代 |
●身内の付添人の布団代、食事代
●病院に支払うテレビや冷蔵庫の賃借料
●入院のための身の回り品の購入費用
●寝巻き等のクリーニング代
●医師や看護師に対する謝礼 |
| 通院費用 |
●通院のための電車代、バス代
●電車等の利用ができない場合のタクシー代
●通院のための付添人の交通費 |
●患者の世話のための家族の交通費
●自家用車で通院するためのガソリン代
●自家用車で通院した場合の駐車料金 |
| 按摩・マッサージ |
●治療のためのマッサージ代、ハリ代
●指圧師等有資格者による施術代 |
●健康維持のためのマッサージ代、ハリ代
●マッサージ機等の健康器具の購入代金 |
| 妊娠・出産 |
●出産のための入院費用
●出産のための入退院のためのタクシー代
●出産前後の定期検診
●助産師への報酬
●母体保護法に基づき医師が行う妊娠中絶費用
●不妊症の治療費 |
●妊娠確認のための検診料(非妊娠の場合)
●無痛分娩講座の受講費用 |
| 歯科 |
●歯科医師に支払った診療費、治療費
●金歯、金冠などの代金
●歯列矯正費用
●成人で日常生活に支障がある場合の歯列矯正費用 |
●美容のための歯列矯正費用 |
| 医薬品の購入 |
●医師の処方による薬
●薬局で買った風邪薬、胃腸薬
●医師の処方のある治療用の漢方薬
●丸山ワクチンの購入費用 |
●健康維持のためのサプリメント
●医師の処方のない漢方薬
●食事療法に基づく食品の購入費用 |
| 医療用器具の購入 |
●医師の指示による注射器・血圧計
●ペースメーカーの取付及び電池の交換
●治療のための眼鏡(医師による処方箋要)
●通院のために必要な松葉杖、車椅子
●ストマ用装具に係る購入費用(「ストマ用装具使用証明書」及び領収書の添付要)
●寝たきりの人のおむつ代(「おむつ使用証明書」及び領収書の添付要) |
●健康維持のための血圧計
●空気清浄機
●大人用の近視や遠視の眼鏡代
●日常生活用の車椅子
●歩行練習用の歩行器 |
さて、この医療費控除ですが、生計を共にする家族全体に掛かった医療費が年間10万円を超えた場合、または医療費の支払が10万円以下でも合計所得金額の5%を超えた場合、その超えた分を課税所得から控除できる、というものです。各々の納税額により違いがありますが、目安としては、10万円を超えた額の一割前後の税金が返ってくるようです。
例えば年間の医療費が15万円掛かった場合は、5万円の1割の5千円前後といったところです。 (あくまでも目安です)
でも、自分で税務署に赴くのは面倒なんですよねぇ、混んでるし・・・。
インターネットからでも申告できるようになったということですが、関係のWEBサイトをご紹介しましょう。
国税庁(http://www.nta.go.jp/)
国税庁タックスアンサー(http://www.taxanser.nta.go.jp/)
還付金の計算が出来るサイト
東京税理士会(http://tokyozeirishikai.or.jp/)
近畿税理士会(http://www.kinzei.or.jp/)
仙台国税局(http://www.sendai.nta.go.jp/)
go相談.com(http://www.gosoudan.com/)
次へ(各種免許に必要な視力 )
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